2015年10月22日木曜日

魁!日ユ同祖論フルボッコシリーズその10

魁!日ユ同祖論フルボッコシリーズその10
「大和民族はユダヤ人ではなかった」
アイデルバーグ激闘編

では、予定通り第三章は飛ばして第四章の検証。
第二章で涙ぐましいほど必死になって下準備をしてきた
「モーゼ=神武天皇」説が大発表される。(p92)


【アイちゃんの主張】
神武天皇はカナンに旅立ってから40年目に山に登り

神が与えた土地を見渡した。
モーゼも葦原に旅立ってから37年目に山に登り

神が与えた土地を見渡した。
「この類似は驚きである」

【正解】 

類似点が無さ過ぎて驚きである。
まず名前。「ジンム」と「モシェー」は明らかに違う。
(ヘブライ語ではモーセではない)

天皇は死んだらヒロヒトが昭和天皇になるように
複数の名前を持つので神武天皇の別名を調べた。


神倭伊波礼琵古命(かむやまといわれひこのみこと)
神日本磐余彦尊 (かむやまといわれひこのみこと)
始馭天下之天皇 (はつくにしらすすめらみこと)
若御毛沼命   (わかみけぬのみこと)
狹野尊     (さののみこと)
彦火火出見   (ひこほほでみ)
 

モシェーなんかどこにも出てこない。
名前以外の記録上の事績についても痛々しいほどに違う。
あまりに悲惨なほど違いすぎて、

どこかのバカは聖書を完全無視してまで
強引な捏造していたぐらいじゃないか。

似ているとすれば本当に「山に登った」事と

「40年と37年」その程度。
貴重な貴重な、数少ない共通点がこんなものでいいのか?
「偶然では済まない一致」だの何だの

大騒ぎしていたのは何だったのか?

山に登れば誰でもモーゼか?
私も小学生の頃近所の山に登って市内を見渡したけどさ
じゃあ、きっと私も神武天皇でしかもモーゼなんだね!!
いや、むしろ、私の方がホンモノのモーゼだよ
だって市内=シナイを見渡したんだから!!
(これが何のギャグか分からん奴は出エジプト記19章読んでこい)


しかもモーゼ=神武天皇としてしまったら
モーゼ以前のアブラハム、イサク、ヤコブ等
ユダヤ教・キリスト教を語る上で絶対に外せない
重要人物がいなかった事にされてしまうのではないか?
なにしろ神武天皇以前はカミサマなんだから。


都合の良い証拠は、無ければ平然と捏造。
都合の悪い証拠は、ソース(聖書)に何回明記されていても完全無視。
これぞ日ユ同祖論信者の真髄・真骨頂。

【アイちゃんの主張】
「モーゼ=神武天皇」の二番目の根拠(p93)
「偵察に使った場所の地名が共通」
具体的に言うとウケチ(日本書紀)とラキッシュ(旧約聖書)。



【正解】
「ウケチ」と「ラキッシュ」か。全然似ていないじゃないか。

「七章参照」と書いてはあるが参照しても本当に何も書いていない。
得意の言語学の説明も何もなく、ただ並べて書いて
「ホラ似てるでしょ?」というそれだけ。(p167)

アホは耳鼻科行って来い。精神科でもいいぞ。

数々の矛盾を投げっぱなしジャーマンで放置したまま
次はp94で「崇神天皇=ダビデ」という珍説が披露される


【アイちゃんの主張】

崇神天皇やダビデが即位する前に、500年程度
「あまり多くを知らない時代」が続いていたという所が共通

だから二人はプリキュア。いや、もとい、二人は同一人物。
 
【正解】
これも「都合の悪い事はガン無視」のいつものパターン。
聖書を読めばハッキリと書いてあるが、
サウル、ダビデ、ソロモンという王様が不在の時代でも

イスラエルの歴史は記載してある。たとえばサムエル。
よって「多くを知らない」はウソ。
しかもこの「あまり多くを知らない時代」にピリオドを打ったのが

ダビデ王(P95)という主張は間違い。
古代イスラエルの王と言えばダビデの前にサウルがいた。
聖書が根拠だ何だと言うのなら
最低限聖書と矛盾する内容は書くな。

一方日本史に関しては「多くを知らない」というのは正解。
日本書紀や古事記でも天皇家の2〜9代目は「欠史八代」と言って
名前が伝わっているだけで詳しい情報が何も無い。
というかそもそも実在したかどうかすら疑わしい。
天皇家が自分の凄さをアピールするために水増しした疑惑がある。


【アイちゃんの主張】
崇神天皇=ダビデという根拠その2。
「不幸な三年」が共通している。
崇神天皇は「悪疫」が三年続き
ダビデ王は「旱魃」が三年続いた。


【正解】
「不幸な三年」とか随分大雑把なくくりなのはあえてつっこまないが
そもそも旧約聖書には「旱魃」なんて書いていない。
サムエル記下21章には「飢饉」と書いてある。
BHSでもרעב=ラアヴと書いてある。これは「飢饉」

だから聖書がどうとか語るのなら最低限読んでからにしろとあれほど(ry


【アイちゃんの主張】
崇神天皇=ダビデという根拠その3
崇神天皇は(悪疫に際して)どうすればよいかを

「フトマニ」の占いで決めた。
ダビデ王はどうすればよいかを「預言者」に聞いて

神殿を建てればおkとの回答を得た。
フトマニ占いのスペシャリストは「ヘザ」
ヘブライ語の預言者は「ホゼ」=似ている
だから崇神天皇=ダビデ (p96)

【正解】
そもそも預言者はナヴィーではないのか?と思って

オンライン検索したらホゼも出てきた。「prophet」で翻訳。
חוזה איש אלהים נביא 」 確かにホゼがある。
アルファベット表記に直すと、naviy, 'elֹhiym, iysh, chozeh
チョゼーではない。ホゼ。

chはチャ行ではなく、私が時々話題にする「セム語独特の発音」。
だが毎度毎度の事で恐縮ながら
聖書の記載内容は、アイちゃんの書いてる内容とは違っている。


サムエル記下21章1節
ダビデの世に、年また年と三年、ききんがあったので、
ダビデが主に尋ねたところ、主は言われた、
「サウルとその家とに、血を流した罪がある。
それはかつて彼がギベオンびとを殺したためである」


預言者なんか出てきません!
よって、ホゼとヘザが似てようが似てなかろうがどうでもいいです!

ちなみにこの段階では聖書に神殿も出てこない件。
神殿といえば普通はソロモンの神殿だろうjk
叩けば叩くほど、証拠捏造が出てくるな。
アイデルバーグに「クソラエルの野々村竜太郎」の称号を贈ろう。


【アイちゃんの主張】
崇神天皇=ダビデという根拠その4
ダビデ王はエドムのシア山で戦った
崇神天皇はイドミの山城で戦った。

山城とはマウントシロである。
シロ山とシア山は似ている。いや、同じものだ。 
これが共通点だから二人はプリキュア。(p97)
 
【正解】
日本語もできないくせに偉そうに単語をこねくりまわすから

こういう失態を晒す。
山城は確かにそこに山もあったかもしれないけど
「シロという名前の山」という意味ではない。

もし本当にそういう意味なら「シロヤマ」か「シロサン」だ。
「ヤマシロ」はバラしたらだめ。ひとつの単語だ。

参考リンク 崇神天皇の本拠地は山城町椿井

また山城国の語源としては、平城京から見て
奈良やまのうしろ=やましろという説がある
崇神天皇時代に平城京は無かったが
(後に平城京になる地域から見て)山の向こう程度の意味で
「やましろ」という言葉だけが存在した可能性ならある。 
ますます聖書だのダビデだのが遠のくw

仮に、実はバラしてもよかったとしても、

山はヘブライ語で「ハル הר」だ。
みんな大好きハルマゲドンで有名な「ハル」だ。
このハルマゲドンは「ハル + メギド」だ。
つまりシア山はヘブライ語では

「ハル + シア」=「ハルシア」だ。
「ハルシア」と「ヤマシロ」は別物だ。
しかも聖書には「シア山」なんて出てこない。
一体何書の何章何節の話をしているのか?
グーグル検索しても日ユ同祖論関係のHPしか出てこない。
結局いつもの捏造。

存在しないんだから似てようが似てなかろうが、どうだっていい。
 

やっぱりアイデルバーグはヘブライ語できないんじゃないのか?

【アイちゃんの主張】

崇神天皇の次の天皇=垂仁天皇は、ソロモン王である(P98)
この根拠はソロモンはイウス(今のエルサレム)に神宮を造った事。
垂仁天皇は伊勢に神宮を造った。
これ共通だから。垂仁天皇=ソロモン。


【正解】
だから聖書を読めとあれほど言ったじゃないか

聖書を軽く読んでおけばこんなもの完全なウソと分かる。 
ソロモン王はまだユダヤ10部族が行方不明になる以前の王。
ソロモン王の神殿はとっくに失われて無くなっているが
(というより、初めから無かったと私は考えているが)

ソロモン神殿は中東。イスラエルが舞台だ。
だからこそ、アイデルバーグ自身が出エジプトを改竄してまで
エジプトから西へ行ったの火山を見ましただの熱弁振るっていた。

ソロモン王の頃は10部族が大移動の開始をしてはいない時代、
舞台は古代イスラエルなのにその中東で神殿を建てたら、
なんでいきなり三重県で竣工(=伊勢神宮)するのか?
まさか10部族が大移動する時は神殿をバラバラのパーツに分解して
日本まで持参したのか?

それともパーツは持参しなかったが伊勢で再建でもしたのか?
それにしてもソロモン王が生まれたのは推定で紀元前1011年

垂仁天皇が死んだのは(日本書紀が正しいとすれば)紀元後70年
時代が違いすぎるじゃないか。ソロモンは一体何歳まで生きたのか?

1000歳超えないと計算が合わないが、
こういう不都合な事は毎回毎回無視だ。

それから聖書に「イウス」とは書いていない。
全文検索しても出てこない。
BHS見てもハッキリと場所はエルサレムと書いてある。

「イウス」と「イセ」なら多少は似ているが
そもそも「イウス」なんて聖書に出てこないので全く意味がない。
「エルサレム」と「イセ」
ほれ、得意の言語学でどうつながるのか説明しやがれ、このゴイム! 

【アイちゃんの主張】
「伊勢=イセ」という単語は日本語では何の意味なのかわからない。
だからこれはヘブライ語に違いない(p207)
 

【正解】
そもそもアイデルバーグ自身「日本語はできません」と認めているんだから
意味なんか分からなくて当然じゃないか。
自分の知っている事だけが世の中の全てだとでも思っているのか?
お前何様のつもりだ?
意味不明の単語があったら勝手にヘブライ語であると
決めつけていいのか?
百歩譲ったとしても「ヘブライ語かもしれない」だろう?

ちなみに伊勢の意味が分からないのはアイデルバーグが

馬鹿なだけで、実際には意味はわかっている。アイヌ語だ。
参考リンク
そもそも論として、日本語の地名は結構アイヌ語起源のものがある。
p207には「土着のアイヌ人」という表現が出てくるから
さすがのアイデルバーグも、「アイヌはユダヤだ」とまでは

主張するつもりは無いらしい。 

【アイちゃんの主張】
14代天皇の仲哀天皇がサウル王である 


【正解】
だから聖書を読めとあれほど(ry

アイデルバーグ自身が垂仁天皇=11代天皇=ソロモンと
主張したではないか。
聖書によると古代イスラエルの王は即位した順に
サウル、ダビデ、ソロモン。
ならばサウルは9代天皇=開化天皇にしないと矛盾する。
(実はこの開化天皇は既に"謎の500年"として、
まとめてポイしちゃったので使えない。自爆乙)

【アイちゃんの主張】

「仲哀天皇=サウル王」説の根拠は発音がソックリだから(p102)

【正解】
・・・(゚A゚;)ゴクリ 何言ってるの?こいつ基地外?

ヤバイ薬で幻聴でも聞こえているのか?
ここでもまた、「第七章参照」と書いてるが
参照する意味なんか無い。
例のごとく並べて書いて「ほら似てるでしょ?」

というそれだけ。
チューアイとサウル・・・こんなもの似ていません!
ちなみに
仲哀天皇の生前の名前は
足仲彦天皇(たらしなかつひこのすめらみこと)
誰かどういう読み方すればサウルに聞こえるのか教えてくれ。
ミラクルが起きて、この2つの名前がよく似ていたとしても
王様の順番がボロボロな件。

【アイちゃんの主張】
仲哀天皇の嫁=神功皇后が三韓征伐=新羅への出兵をしてる。
アイちゃんの主張の中ではこれは「史実」(P104)


【正解】
これは問題だ。先程から書いている通り、サウル王時代は

古代イスラエルが分裂はしていなかった。
まだ舞台が中東の時代だ。
それなのにサウル王の嫁がわざわざクソラエルから朝鮮に出兵?
古代クソラエルが地中海抜けて、アフリカ回って、マラッカ海峡抜けて
わざわざ朝鮮まで来るのか?アホぬかせ

列王記上4章24節には

「ソロモンはユフラテの西をことごとく治めた」と記載があるので
「大イスラエル」かもしれない。或いは、私がよく主張するように
古代クソラエルがそもそもイエメンにあったかもしれない。

その場合なら多少マシだが、
それでもアデン湾、インド洋、マラッカ海峡、で、朝鮮。
一体何の恨みがあってそこまで遠路遥々出兵するのか?

こんな持論が崩壊しかねない爆弾発言をして
アイちゃんはどういうオチをつけるのだろう?


【アイちゃんによる第四章のシメ】
「(略)神功皇后の出現により、熊襲は次第に影をひそめ、朝鮮との戦から話は始まる。
     
_人人人人人人人人人_
'> それはともかく <
 ̄^Y^^Y^Y^Y^Y^ ̄

日本への移民はヘブライの伝統を忘れなかった」

これでおしまい。

【ツッコミ】

ここでいきなり四章そのものが終わりかよ!
舞台が中東から極東へすっ飛んだ事は一切説明も何もなし

ここで「それはともかく」か!
投げっぱなしジャーマンにも程があるだろう。
こんな斬新な「それはともかく」って初めて見たよ

ちなみに聖書の中ではソロモンの嫁は列王紀上3章1節に出てくる。
「ソロモン王はエジプトの王パロと縁を結び、
パロの娘をめとってダビデの町に連れてきて、
自分の家と、主の宮と、エルサレムの周囲の城壁を建て終るまでそこにおらせた。」

(実は政略結婚を何回もしてたらしいけど)
べつに外国に出兵なんか聖書にはひと言も書いてないし

それどころか名前すら出てこない。

さて、アイちゃんの暴走はまだ続くのだが
実はここで一旦話をぶった切る必要が出たらしい。
上に書いた「それはともかく」で4章を強引に終わらせて
次の五章ではシレっと300年ばかり先の仏教伝来の頃の

日本に話を移してしまう。29代の欽明天皇の時代だ。

15代〜28代の天皇をスッ飛ばしてしまう訳だ。
今まで日本書紀も古事記も旧約聖書だって言い張ってきたのに
なぜ14代もの天皇をまとめて無視するのか?

その矛盾に関してアイちゃんは・・・

仲哀天皇の死去をもって日本民族の歴史の中での大和の時代は

おわったようである(p103)

と、唐突な終了宣言を読者に突きつけているだけだ。

明らかにおかしい。天皇はまだこの先も続いている。
自称とはいえ、万世一継なんだから
15代応神天皇、16代仁徳天皇、17代履中天皇、18代反正天皇
その他合計で14代もの天皇をスッ飛ばした理由は何か。

これは単純な話で「大和の時代は終わったようである」

ではなくて
「大和の時代は終わってくれないと困る」が正解だ。

なぜならば、ソロモン王の後、
クソラエルは分裂するわ、戦争に負けるわと

踏んだり蹴ったりの受難の歴史に入る。
そして、この受難の歴史の中で10部族も行方不明になる。

一方、日本史はこれからが本番だ。
これまでの天皇、例えば神武天皇なんてのは

本当にいたのかどうか非常に疑わしい。

これからが本番のヌッポン VS オワコンのクソラエル

この2つをコジツケルのはさすがのアイちゃんでも荷が重かったらしい。
だから「大和の時代は終わった」と根拠不明な終了宣言で
また敵前逃亡である。


では、いつものひと言でシメ。

「黒幕はキリスト教徒!」
(完)