biblia sacra vulgata
de fructu vero ligni quod est in medio paradisi
praecepit nobis deus ne comedemus
et ne tangeremus illud, ne forte moriamur
(口語訳)
ただ園の中央にある木の実については、
これを取って食べるな、これに触れるな、
死んではいけないからと、神は言われました。
(新共同訳)
でも、園の中央に生えている木の果実だけは、
食べてはいけない、触れてもいけない、
死んではいけないから、と神様はおっしゃいました。
(ABS)
but god said, 'you shall not eat of the fruit of the tree
which is in the midst of the garden,
neither shall you touch it, lest you die.'"
(KJV)
but of the fruit of the tree
which is in the midst of the garden,
god hath said, ye shall not eat of it,
neither shall ye touch it, lest ye die.
(エルサレム聖書)
mais du fruit de l'arbre qui est au milieu du jardin,
dieu a dit: vous n'en mangerez pas,
vous n'y toucherez pas, sous peine de mort.»
(BHS)
ומפרי העץ אשר בתוך הגן אמר אלהים לא תאכלו ממנו ולא תגעו בו פן תמתון
BHSは例のようにここ参照。
とりあえずは文法的な解釈から。
de | 〜より | 前 |
fructu | 果実 | 名 男 奪 単 |
vero | しかし | 副詞 |
ligni | 樹木の | 名 中 属 単 |
quod | ? | 関 中 主 単 |
est | (be動詞) | 動 現 3単 |
in | 〜に | 前 |
medio | 中央 | 名 中 奪 単 |
paradisi | 楽園の | 名 男 属 単 |
praecepit | 命じた | 動 完 3単 |
nobis | 我々に | 代 1複 与 |
deus | 神は | 名 男 主 単 |
ne | (否定命令) | |
comedemus | 食べる | 動 接 半 1複 |
tangeremus | 触れる | 動 接 半 1複 |
illud | それを | 代 中 対 単 |
forte | by chance | 副 |
moriamur | 死ぬ | 動 接 現 1複 |
問題点の検証。まず、園の中央の木がやはり単数形だ。
ウルガタもBHSも2章9節では木は2本生えているんだが。
なぜ1本になったんだろう?
これはBHSでも3章3節では単数形。2番めの単語
עץ
これ(↑)がthe tree(単数形)
עצים
これ(↑)が複数形。
google翻訳でtreesと打ってもこれが出る。
だからヘブライ語で樹木は単複同型という訳でもない。
元々樹木は1本だったのか?それって何ていうユグドラシル?
問題点はまだある。神が禁止した内容は具体的に何か?
日本語訳、英語訳、フランス語訳を見る限りでは
「木の実を食べること」と「木の実に触れること」を
禁じていると解釈するのが自然だ。
ところがぎっちょんww 残念でしたwwwwww
そう解釈したあなたは間違っています。
実はここは 「木の実を食べること」と 「木に触れること」を
禁じているのが正解。その根拠はillud
これはtangeremus=触れるの目的語。
そして中性。この文章の中で出てくる中性名詞は「樹木」
一方「果実」は男性名詞。
だから「触る」の目的語ではない。
よって触っていけないのは樹木だ。
あっぶねえwwwラテン語の勉強しておかなきゃ
うかうか楽園暮らしもできない件ww
BHSの場合だと最後から3番目の単語。
בו
これ(↑)が何を指すのか?が問題。
ヘブライ語で「樹木」は男性名詞
(「ヘブライ語入門」日本ヘブライ文化協会刊 p145)
「果実」も男性名詞(同書p160)
よって性別による判定は不可。
しかし使っている単語が違う。
「それに触れるな」と「それを食べるな」の
「それ」が2種類の別の単語だ。
これは禁止の対象物が違うという事なのか?
たまたま同じ意味の単語が2つあったから使っただけか?
ヘブライ語5級の私にとってはよく分からない問題だ。
一応グーグル翻訳してみると「食べるな」の方は
ממנו
これ(↑) "from him" と出てくる。男性名詞を指すようだ。
だが、樹木も果実も男性名詞。
常識的に樹木は食べないだろうから果実を指す。
問題の「触るな」の方の「それ」は
בו
これ(↑) "it" とか "in him" と出てくる。
やはり男性名詞を指すのか? 結局樹木か果実か不明。
ヒエロニムスは何を根拠に
「果実を食べるな」と「樹木を触るな」という訳にしたのか?
もしかして誤訳?
しかしヘブライ語もラテン語もペラペラの私は
ヒエロニムスをタコ殴りにするのはまだ無理だ。
しかし正解は実は意外な所にあったりする。
ヤハウェが何と言ったかは2章17節に書いてある。
「善悪を知る樹の果実は食べてはいけない」
これが正解。
おいwエヴァ!お前勝手に人の命令書き換えるな。
「触るな」なんて誰も言ってない件。
神の命令はエヴァが生まれる前なので
エヴァはアダムから又聞きした可能性が高い。
たった2人しかいないのに、もう伝言ゲームで
内容が物故割れている件(苦笑
いや、ヤハウェは馬鹿だからアダムに言った事と
エヴァに言った事が違っている可能性も捨てがたいが(笑
こんな馬鹿どもの伝言ゲームを
「神の霊感ガー」「神の言葉は神聖不可侵ガー」
とかホラ吹きまくってるどこぞのカルト宗教は
実に胸熱な事でござった。
お前らの大好きなカミサマのミコトバなんぞ
エデンの園時代に既に捻じ曲がって
今更不可侵もクソもねえんだよ、バーカ。
最後はお約束のひと言をオナシャス。
「黒幕はキリスト教徒!」
みかん、いや、未完。
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